人間の脳が一部(3~10%)しか使われてないことは本当?

結論から言いますと、人間の脳が一部(3~10%)しか使われてないことは本当の可能性があります。

当然ながら仮設ではありますが、科学的な見地からの話です。

 

そもそも、脳の一部しか使われていないという話は、

心理学者ウィリアム・ジェームズ博士が1907年に言ったことが発端らしいです。

この時点で、現代の「脳が一部しか使われていない」というのは、別の意味と考えるべきでしょうね。

 

脳の重さは、あまり関係ないとされています。

また、物理的に100%脳の領域が使われているとされています。

ではなぜ、天才と凡人のような差が生じるのでしょうか。

そのことを説明できるかもしれないのが、今回ご紹介する1つの可能性についての話です。

 

物理的に100%は当たり前

まずは本題の前に、脳が一部しか使われていないという話に対して、よくある指摘についてです。

「残念ながら、物理的に100%脳の領域が使われている」

と言われますね。

この反論がよくなされるのですが、そもそもそんなのは当たり前の話です。

それは、100年前のことに答えてあげるならわかりますが、今の時代にそんなことあまり問題にしないでしょう。

 

このことは、パソコンで例えれば、すべてのパーツに電気が通っているわけです。

これは当たり前ですよね。

しかし、すべてのパーツに電気は通っていますが、それをフル活用しているかというと話は別です。

例えば動画再生時には、グラフィックボードが大きく稼働します。

普段でもグラフィックボードは使っていますが、何もしなければ最小限しか使いません。

人間でいうなら、視覚的なイメージ力をフル稼働させている時と、させていない時があるわけですが、それらをどちらも脳を100%使っているというのは、ちょっとおかしいです。

別途証明が必要でしょう。

もしイメージ力を持たない人がいて、それが既に100%脳を使っていることになるなら、訓練をしてイメージ力を身に着けた私はいったいなんだという話ですよ(笑)

物理的に100%使っているとか、脳の全部に電気が通っているとか、あまり意味のない反論です。

潜在能力の否定には、まったく繋がりません。

 

結局のところ、本質的な問題は別のところにあります。

 

信号の段階

本題はシナプスなんですよ。

シナプスは、信号を伝える役割を果たしています。

例えば、高いレベルの信号と低いレベルの信号があります。

高レベルの時はAに、低いレベルの時はBに出力するとしましょう。

もしここで、高いレベルと低いレベルの信号の間に、もう1つ中レベルの信号を増やせば、3つ情報を処理できるようになります。

仮に今3段階だとして、それを100段階まで増やせるなら、本来の3%しか使っていないよねということです。

 

実際のところ、私たち人間は、0か1かでは生きていませんよね。

似ているように思える刺激でも、微妙に違います。

際どい判断を求められることだってあります。

信号は0か1かだけではなく、増やすことができるんじゃないかという話ですね。

善か悪かだけ考えていた人が、どちらでもないとか、この部分は悪だが別の部分は善だとか、いろいろ考えられるようになるのって、こういうプロセスかもしれませんね。

 

もちろん、これはこれで真偽が定かではありませんよ。

ただ、物理的に100%使われているとか、そんな当たり前のことを話しているわけじゃないってことです。

前述しましたが、そもそも物理的に100%使っているからといって、潜在能力はないという結論には全く至りません。

もしそういう主張があったら、論理の飛躍ですね。

科学的根拠がないですから。

当然ですが、潜在能力の否定をするには、すべての可能性を否定しなければいけません。

よって、本当に科学的な人は、科学的根拠はないが否定もできないという結論になります。

まぁ科学者も人間ですから、感情的に否定したくなることは多々あるでしょうけど。

しかし、否定の証明がされていないことは、否定してはいけないのです。

それが本来の科学者という名の生き方です。

 

脳の一部しか使われていないという仮説に対して、電気が脳すべての部位に通っていることは、反論になっていないわけです。

そんなことは当たり前で、その上での仮設なんですね。

実験でわかったのは、物理的には100%使われているというだけの話です。

しかもその100%の解釈でいろいろ変わってきそうなんですけどね。

どういう意味かによって大きく異なってきます。

それに、海外を行き来する天才と、生涯のひきこもりで、脳の活動が一緒であることのほうが科学的にムリがあると思います。

確かに、一通りのシナプスに電気は通っているのでしょう。

しかし、それぞれの使用量や使い方は異なっているかもしれません。

 

結局、潜在能力の否定は、完全な万物の理論によって、この世のすべてを解明しなければ、出せない結論です。

しかし、科学的には潜在能力はむしろ肯定されるでしょう。

なにせ潜在能力がないなら、私たちは進化も適応も、成長も学習もできないのですから。

可塑性ってのは、余裕がないとできないわけです。

自由に変化するスペースが必要ですから。

自由に変化できるってことは、そこに潜在能力の余地があることになり、これを科学的に否定するには相当な実験と、裏打ちされた理論的な根拠が必要ではないかと。

 

あくまで、物理的には一通り電気が通っていてすべてのパーツを使っている、というだけでしかありません。

そこから潜在能力の否定につなげるのは、明らかに論理の飛躍です。

論理の飛躍は、非科学的ですから。

非科学的な結論を、まるで科学的な結論のように書くのは、科学者がしてはいけないことです。

科学者がしていると、私たちはものすごく気づきにくいんですよね。

どんな話にせよ、慎重な態度で情報に触れたいものです。

 

以上、脳が一部(3~10%)しか使われていない可能性のある話でした。

ちなみに3%といった数字は、根拠はあまりなく、重要でもありません。

1つの例ですね。

ちなみに、こちらの書籍を参考にさせていただきました。

残り97%の脳の使い方 ポケット版